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症例−パニック障害−40代女性

鍼灸

こんにちは♪

いつもブログをご覧頂きありがとうございます。

今回の症例はパニック障害です。この症例は開業まもない頃の物になり、今だったらもっとよくしてあげられたなとずっと頭の中に残っている施術になります。

患者 40代女性
主訴 パニック障害・鬱症状
ホームページを見て来られた方
コロナが流行してきた時期あたりから発症。
一年を通して良い時もあるが、辛い時が多いとのこと。
ひどい時は立っている事も辛くなってしまうほどに。
発作のキッカケは分からないが、胸苦しくなったりのぼせたり
してくるとパニック状態が出てくる。

脈診をしてみると、すごく張り詰めた細く硬い脈が
皮膚表面からかなり深い所まで沈んでいた。
冷えを表すと共に、脈が表す力強さもなく、気の消耗も激しい様子。
普段お仕事も自宅でパソコンをメインにする為身体もほとんど
動かさない様子で、身体自体の巡りもよくない状態である。
呼吸も常に胸で呼吸しているような浅い呼吸になっている。
パニック発作を起こしやすい方は、背中の筋肉が硬くなり上手く
肺を広げることが出来ずに呼吸が浅くなってしまいがちである。

下半身の極端な冷えをやわらげ、上半身に溜まっている熱を下げる目的で
鍼をした。また、背中のハリやコリを和らげるように鍼をした。
上に籠っていた熱がなくなる事で初回は呼吸も吸いやすくなり、
楽になったとお帰りになられた。
何度か来て頂き調子を保っていたが、
時折り、終わったあと疲れてしまうこともあった。
その時は治療方針などを検討しながら調節していた。
その都度症状を緩和させることは出来ていたが、根本的に治す
そんな所までは持っていけていなかった。

コロナのタイミングで新潟におられ、
東京が本来の拠点のようで、新潟には仮住まいのような形であった為
今はどうされているかは分からない。
この症例は本当に今でも頭の中に残っている。

今考えると治療技術もそうだが、もう少し全体的に考える必要があった。
というのもマッサージなどの後も具合が悪くなったりするくらい敏感な方であり
鍼も同様に、治してあげようとしすぎると逆に身体に負荷がかかったり
加減がとても難しい。そこをもっと考えるべきであった。
その方のその日の身体の状態によって使う鍼も変える必要があった。
極端な事を言えば、皮膚にすら当てないそんな位置での施術も必要だった。
鍼をしにこられて、鍼を当てないなんていう常識的におかしいような事でも
その方の身体を第一優先で考えた時に必要であればやるしかない。
その勇気が足りなかった。
自分が鍼で治す!そんな自分本意の鍼では限界がある。
しっかり患者さんの身体をの声を聞き、いい状態に向けてあげる。
そんな鍼が結果的には絶対的に良い。

そんな事を考えるキッカケにもなった症例である。

また後日、別のパニック症候群の症例も載せていきます。
この時の経験を踏まえた症例になります。



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